東京エレクトロン デバイス(TED)は、 製造業の現場におけるIoT向けに、時系列データを入力すると装置の異常判別プログラムを自動生成するマシン「CX-M」を発売した。製品価格は99万5,000円(税別、年間使用料込)、2年目以降は年間使用料72万円(税別)。
「CX-M」は、時系列データを入力すると「データクレンジング」、「特徴の抽出」、「機械学習による判別モデル作成」、「判別精度検証」を独自ソフトウェアで行い、異常判別プログラムを自動で生成する専用マシン。一般的に、装置の状態を判別するプログラムを生成するためには、装置の振動や音、センサーなどからの時系列データを解析して判別モデルを作成する必要があるが、現状はデータサイエンティストなど専門知識を持った限られた人材が作業を行っていて、技術やコストの面での課題がある。
同製品では、ユーザーはデータ解析技術の知識がなくても、正常時と異常時の時系列データを用意するだけで自社基準の異常判別プログラムが生成できる。生成した異常判別プログラムは出力することができ、クラウド上や自社のシステムに組み込むなど、任意の環境での利用が可能となっている。
また、同製品は内部でのデータ分析内容が確認できるので、入力データ量やデータクレンジングに依存する判別精度を数値化することができる。ユーザーは判別精度から予防保全効果を予測できるので、ROIを考慮したIoT導入を検討することができるということだ。
さらに、現場で動作させるアプリケーションを生成する同社の「ノンプログラミング開発クラウドConnexon」を併用すると、機械学習により異常判別プログラムの判別精度が向上した時にも簡単にアプリケーション化することができるという。
なお、同社は、CX-Mによるデータ分析診断を無料で行っており、自社のデータを利用した場合の判別精度を確認の上、購入を検討することが可能となっている。無料データ分析診断の申込は、同社Webページより行える。
そのほか、同社のREAL IoTセミナー「山積みのIoT課題をどう片付ける?-事例に裏付けられた実用的で経済的な4つの解決術-」にて、同製品が紹介される予定となっている。開催日時は12月1日14:00〜17:30、会場はAP新橋虎ノ門。セミナー詳細は同社Webページを参照。