エルピクセル(LPixel)は、ライフサイエンス領域における高精度の画像解析システムを開発してきたノウハウ・技術などを活かし研究開発を進める、 医療画像診断支援技術「EIRL(エイル)」を発表した。

「EIRL(エイル)」

EIRL(エイル)は、人工知能を活用した医療画像診断支援技術の総称。近年、CTやMRI等のモダリティ装置の進化により、高度な読影スキルが要求される画像診断ではデータ量が増え続け、医用画像から病巣を見抜く、全国に約5,500人(医師全体の2%未満)の放射線診断医の業務負担増加が問題視されている。そこで、同支援技術では、画像解析技術に人工知能技術を応用し医療画像診断の効率化を促進することで、診断医の画像診断をサポートすることを目指すという。

同社は、EIRL(エイル)を活用し、脳MRI、胸部X線、乳腺MRI、大腸内視鏡、病理などの医療画像診断支援技術の研究開発を進めており、今回、10のテーマを公開した。同支援技術には、医師のダブルチェック・トリプルチェックによって品質が担保された学習データを使用し、学習データが少なくても効率的・高精度に学習する独自技術を活用している。また、主要な画像診断装置および撮影プロトコルで撮影した医療画像に対応しており、PACSシステムと連携可能となっている。

今後同社は、11月26日~12月1日に米国シカゴにて開催される「RSNA2017(第103回北米放射線学会)」にブースを出展。今年度から設置される「Machine Learning Pavilion」にて、EIRL(エイル)が紹介される。さらに11月27日には、展示会場内にて講演を行い、同研究開発テクノロジーに関する取り組みについて発表が行われる。また、法令ほか必要な手続きを経て医療用に使用できることを目指し、グローバルで研究開発を進めていくということだ。