ソフトバンクは、第5世代移動通信システム(5G)向け候補周波数帯のひとつである4.5GHz帯の実験試験局免許を取得し、ZTEコーポレーションと協力して、東京都の芝大門エリアで5Gの実証実験を実施すると発表した。実験の開始は11月からの予定となっている。
同実証実験は、5Gで使用予定の新たな無線インタフェースを採用し、5Gの目標である超高速ブロードバンド通信などの実現に向けて、1人あたり1ギガビットを超える通信ネットワークの動作検証などを実施するもの。同社はこれまでに、東京臨海副都心で5Gのフィールド実証実験を実施してきたが、今回は人口が密集し、これまでより多くのトラフィックが発生する都心部で実証実験を行うことで、実際の使用環境により近い状況で5Gの商用サービスを想定した性能を検証し、2020年頃の5G商用サービス開始を目指すという。なお、同実証実験で使用される周波数帯は4.5GHz帯、帯域幅は100MHz、基地局数4局となっている。
同社は、2016年9月より5Gの有力な要素技術のひとつである「Massive MIMO」の商用サービスの提供を開始するなど、5Gの導入に向けてさまざまな最新技術をユーザーに提供している。来るべき5GやIoTの時代に向け、商用サービスで得られた知見の活用や実証実験を通じたノウハウを蓄積し、5Gネットワーク展開時には、実際の商用環境下においても安定したサービスの実現を目指すということだ。