2017年11月15日~16日にかけて神奈川県・パシフィコ横浜にて開催されている「ET/IoT Technology 2017」にて東芝ブースでは、「Arm Cortex-A9」搭載のアプリケーションプロセッサ「TZ2100 シリーズ」の採用事例を用いたデモ/展示などを行っている。

TZ2100は、音声操作・画像認識・ディスプレイ表示・クラウド連携などの機能をもつアプリケーションプロセッサ。同プロセッサの特徴は組込機器に適した同社ミドルウェアで音声HMI機能を実現することや、独自の2Dグラフィクスエンジンを搭載し、コンパクトなディスプレイシステムを構築していること、アプリケーションに沿ったリファレンスボードを準備していることなどであるという。

「Low Cost HMI Solution」

ブースでは、同プロセッサが採用された、ユピテルのGPS & レーダー探知機「霧島レイ モデル Lei03」やカシオのデジタル英会話学習機「Lesson Pod」などのデモが行われている。GPS & レーダー探知機では、キャラクターをアニメーションで動かす際や、地図データの高速表示において、600MHzのCPU性能や2Dグラフィクス機能が活きているという。またLesson Podは、音声認識ソフトが搭載されており、TZ2100の高いCPU性能+高速メモリによって、ストレスの少ない動作を実現したとのことだ。

GPS & レーダー探知機「霧島レイ モデル Lei03」

デジタル英会話学習機「Lesson Pod」

TZ2100は、その高い表示機能により、スマート家電も今後のターゲットとなる。同社には据え置き型のカーナビゲーションシステムで高いシェアをもつ音声合成ミドルウェア「ToSpeak」に加え、開発中の音声コマンド検出用の音声認識ミドルウェアがあり、これらをTZ2100に移植して、音声ガイダンス機能の導入を図る顧客への紹介を始めているという。

そのほか、同プロセッサを用いた顔認証デモも実施されている。登録されていない顔を認識した場合、赤い枠で顔を囲み、登録されている顔を認識した場合、緑色の枠で顔を囲み、さらに登録順にあわせたIDが表示されるというものであった。

TZ2100を用いた高速顔認識デモ