毎日のように、世界中のセキュリティファームや研究者らによって新たな脅威やマルウェアが発見され、被害データが公開されている。こうした状況が続くと、以前発見されたマルウェアやサイバー犯罪がまるで終了したような感じを受けるが、中には攻撃を継続するマルウェアもあり、状況は深刻なものになっている。
Cybereasonは11月9日(米国時間)、「NotPetya still roils company's finances, costing organizations $1.2 million in revenue」において、2017年6月に大規模な感染をもたらしたマルウェア「NotPetya」の被害が現在も続いていると伝えた。同社は、四半期でNotPetyaの被害によってもたらされる損害は12億ドルに達しており、決して無視できない状況と指摘している。
NotPetyaは、発見された当初はランサムウェアではないかと見られていた。ランサムウェアはあらかじめ標的を絞り込んで攻撃が実施されることが多い。しかし、調査の結果、NotPetyaはランサムウェアではなく、破壊を目的としたワイパーと呼ばれるマルウェアであることが判明。不特定多数を対象とした破壊目的の攻撃であった可能性が高いと見られている。記事では、こうした破壊目的の攻撃が増えていることを指摘している。