デンマークSitecoreは11月8日(現地時間)、同社の製品群を統合する新ブランドとして「Sitecore Experience Cloud」を発表した。また、今回の発表の一環として、同社の主力製品である「Sitecore Experience Platform(XP)」及び「Sitecore Experience Manager(XM)」の最新版として、バージョン9を公開した。
新ブランドでは、同社が従来から提供している幅広いコンテンツ管理/デジタルマーケティング/eコマースツールに加え、より継続的かつ最適化したデジタル体験を演出するための機能や、顧客データの収集に対する新たな取り組み、機械学習を使用することでリアルタイムのカスタマーインサイトを導入企業向けに提供できるようになったという。
Sitecore XP及びSitecore XMの新バージョン9は、マーケティング担当者向けに新設計されたWebフォーム/拡張可能なeメールマーケティング機能/豊富な自動化オプション機能、IoT/ウェアラブル機器/その他のモバイルデバイスでもデジタル体験を演出したい開発者向けのヘッドレス機能、CRMシステムであるSalesforceおよびMicrosoft Dynamics 365それぞれと連携できる機能である「Sitecore Connect for Salesforce」及び「Sitecore Connect for Dynamics 365 CRM」、コンプライアンスを厳守しなければならない企業に役立つという個人識別情報(PII)向けの連合認証と暗号化サポートを含む高度なセキュリティ/管理機能といった機能を含んでいる。
デジタル体験を演出するためのプラットフォームであるSitecore XP及びWeb CMSであるSitecore EMの新バージョンの発表に伴い、同社は「Sitecore xConnect」を新たに紹介している。
同製品は豊富なAPIやサービスを取り揃えたフレームワークといい、Sitecoreのユーザーは、同社製品で収集した自社にとっての顧客の行動履歴などのデータと、サードパーティのシステムやチャネルからの顧客に関するデータを統合できるという。
同社は併せて、高度なアルゴリズムを搭載したという機械学習エンジンである「Sitecore Cortex」を発表した。
導入企業は今後、自社で保有するデータやサードパーティのデータを組み合わせた膨大な顧客に関するデータの中から、リアルタイムの洞察を得ることができ、デジタル体験演出に利用可能になるという。