トヨタ自動車の北米事業体であるToyota Motor North America(TMNA)は10月31日、米国ケンタッキー州において、北米の新たな生産技術拠点となる生産技術棟のオープニング式典を実施したと発表した。
生産技術棟は約8,000万ドルを投じてToyota Motor Manufacturing,Kentucky(TMMK)の隣に新設され、生産技術部門を中心に約800名の従業員が勤務する。TMNAは2014年4月に、本社機能の集約などを通じて各機能間の一層の連携を推し進める「北米ワントヨタ」の取り組みを公表し、ケンタッキー州アーランガー市にあるToyota Motor Engineering & Manufacturing North Americaの生産技術部門をTMMKに移転すると発表していた。
生産技術部門は、設計部門と生産部門をつなぐ役割を担う。具体的には、車両企画をベースに、より良いクルマを実現するための工程設計を行い、プレス・ボデー組付・塗装・組立などの全工程を含めた最適な生産工程を作り上げる。新たな生産技術棟では、隣接するTMMKの現場からフィードバックを素早く得られることが強みとなる。また、生産技術棟は問題解決とイノベーションの推進を目指す研究施設TILT Labも有する。
なお、今回の生産技術棟設立により「北米ワントヨタ」の取り組みにおける新施設の設立は完了したことになる。