ルネサス エレクトロニクスは10月31日、中国の新エネルギー車(NEV)市場に向けた取り組みを加速させることを目的に、2017年11月1日付で中国事業統括本部直下に「新エネルギー自動車ソリューションセンター」を設立することを発表した。

現在、世界的にガソリン車やディーゼル車などの内燃機関のみの自動車から電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)などへの転換を進める規制の強化が進められている。中でも中国では、EVやPHV、燃料電池車(FCEV)を「新エネルギー車(NEV)」と位置付け、国家戦略産業として、2020年までに新エネルギー車の年間生産・売上台数を200万台に拡大し、2025年までに自動車生産・販売に占める新エネルギー車の割合を20%以上に成長させる方針を政府が発表したほか、政府が、自動車企業が生産・輸入する乗用車に関し、平均燃費消費量と新エネルギー車比率のポイント制度による管理規制を2018年に施行し、新エネルギー車への転換を加速、拡大させる方針を示すなど、産業のシフトを急速に進めようとしている。

今回のセンター設立は、こうした中国市場での動きを受け、中国におけるイノベーションおよび市場機会を現地にて積極的に取り込み、ソリューションの企画・開発、事業開拓計画の立案・実行への反映をよりタイムリーかつ迅速に行うことを目的として実行されるもの。同社では、中国市場向けに販売・マーケティング、設計開発、生産機能を一体化させる狙いで2017年3月に設立した「中国事業統括本部」の直下に同センターを設置することで、中国市場に向けて機動的に活動していくと説明している。

なお、同センターの概要は以下のとおり。

  • 名称:新エネルギー自動車ソリューションセンター(New Energy Vehicle Solution Center)
  • センター長: 佐藤点(ルネサスセミコンダクタデザイン北京 総経理)
  • 業務内容:中国新エネルギー車向け半導体ソリューション開発