日本IBMは10月30日、IBM FlashCoreテクノロジーおよびIBMエンハンスド3D TLCチップを採用し、データ・コストを削減するオールフラッシュストレージ「IBM FlashSystem」の新モデルとして「IBM FlashSystem 900 モデル AE3」「IBM FlashSystem V9000 モデル AC3/AE3」「IBM FlashSystem A9000 モデル 425」「IBM FlashSystem A9000R モデル 425」を発表した。
IBM FlashSystem 900 モデル AE3は、最大実効容量が220TB(テラバイト)、最大処理性能が110万IOPS、レイテンシが95マイクロ秒、筺体サイズは2Uとなり、11月17日の発売を予定。
IBM FlashSystem V9000 モデル AC3/AE3は、最大実効容量が1.7PB(ペタバイト)、最大処理性能が520万IOPS、レイテンシが180マイクロ秒、筺体サイズは6U~32U、発売は12月8日を予定している。
IBM FlashSystem A9000 モデル 425は、最大実効容量が900TB、最大処理性能が90万IOPS、レイテンシが250マイクロ秒、筺体サイズは8U。IBM FlashSystem A9000R モデル 425は、最大実効容量が3.6PB、最大処理性能が240万IOPS、レイテンシが250マイクロ秒、筺体サイズは42U専用ラックとなり、両製品ともに11月24日の発売を予定。
新モデルは、同一スペースで従来比3倍となる高密度化、データ容量単価を約70%削減し、高速アクセス可能な領域に多くのデータを経済的に保管でき、業務スピードの向上などを支援するという。
IBM FlashCoreテクノロジーはデータを高速で制御し、データが届いてからフラッシュチップに書き込むまで、すべてのデータパスをハードウェアで実装しており、新たにインラインハードウェアデータ圧縮機能が同テクノロジーに統合され、性能を犠牲にすることなく、データ容量の削減が可能になっている。また、IBMの独自手法によるガベージコレクションやウェアレベリング、ヘルスマネジメント、エラー修正などにより、応答性と高速性を実現しているという。
3D TLC NANDテクノロジーは、平面に配置していたフラッシュセルを重ねて配置する3次元積層に加え、セルあたりのビット数を2つから3つに増やし、約3倍の大容量化と低コスト化が図れるという。FlashCore テクノロジーによる書き込み制御により、一般的な3D TLC チップと比較して、3.6倍以上の長寿命化を可能としている。