GMOインターネットは10月30日、ブロックチェーンを利用したプログラムをオープンソースとして公開する「GMOブロックチェーン オープンソース提供プロジェクト(GMOブロックチェーンOSS)」の第6弾として、「Pay@Table」のオープンソースを同日より公開したことを発表した。

オープンソース「Pay@Table」は、飲食店などでの支払いにおいて、店員を呼ばずにテーブル会計を実現する仕組みのプログラム。利用者(飲食店などの客)は、伝票に印字されたQRコードをスマートフォンなどで読み取り、表示された金額(トークン数量)の支払いを許可するだけで会計を済ますことができる。店舗側も、利用客の帰りがけにQRコードを読み取ることで支払いを確認できるため、オペレーションコストの軽減を見込めるという。

仕組みイメージ

「Pay@Table」は、イーサリアムが提唱しているトークンの標準仕様「ERC20」に準拠しているため、「ERC20」に基づいて発行されたトークンであれば、店舗側は全て取り扱い可能。利用客は、店舗側において取り扱っているトークンであれば、支払いに使用することができる。

また、「Pay@Table」には、追加支払い処理および返金処理のコントラクトも実装されており、例えば飲食店において追加で注文があった場合は、新たな請求金額(トークン数量)をもとに新しいQRコードを作成し、表示させることが可能。利用客が新しく生成されたQRコードから支払いを行うと、すでに追加注文前までの支払いが済んでいた場合は、不足分だけの支払い処理が自動で行われる。

さらに、利用客から料金の返還請求があった場合、「どの利用者(アドレス)からどれだけの支払いがあったか」がブロックチェーン上に全て記録されているため、店舗から利用者(アドレス)に対して正確な返金処理を行うことができるという。

なお、ブロックチェーンでは、何らかの処理をブロックチェーン上に記録する度に、仮想通貨(Ether)による費用の支払いを求められるが、同プログラムでは、ブロックチェーンへの記録にかかる費用を、サービス提供者が日本円等でまとめて代払いできる機能を用意しているため、仮想通貨で都度支払いする必要なく「Pay@Table」を利用することができる。