日産自動車(以下、日産)は26日、2020年以降の実用化を目指した最新の自動運転実験車両の公道テストを開始したと発表した。この最新の実験車両は、インフィニティQ50をベースに新世代の「ProPILOT」技術を搭載し、ナビゲーションシステムで設定した目的地まで一般道と高速道路を含むルートを自動運転で走行する。
同車両に搭載された12個のソナー、12個のカメラ、9個のミリ波レーダー、6個のレーザースキャナー、HDマップを組み合わせることで、車両の周囲360度の情報と自車の正確な位置を把握し、交通量の多い交差点を含む複雑な道路環境を自動運転で滑らかに走行することが可能となったという。
また、実環境に存在する複雑な交通シーンを解析するAI技術を搭載し、例えば高速道路の料金所に近づくと、システムが走行可能なETCゲートを検出し、そのゲートを自動運転で通過する。
日産の専務執行役員で、研究・先行技術開発を担当する浅見孝雄氏は、次のように述べている。「日産の技術開発は、常に創意に満ちています。最新のProPILOT実験車両に搭載した技術は2020年以降の実用化を目指しており、私たちは目標の実現に確実に向かっています。この実験車両は、将来の自動運転技術の創造に向けた取り組みが着実に進んでいることを示しています」
なお、日産は2017年9月、高速道路単一車線自動運転技術「ProPILOT」を搭載した新型「日産リーフ」を発売した。新型「日産リーフ」、「セレナ」、「エクストレイル」、「ローグ」に搭載された同技術は、今後、欧州の「キャシュカイ」にも採用する予定だとしている。