日本IBMは10月27日、クラウド開発基盤「IBM Cloud」を多くの開発者や学生などに利用しやすくするため、無期限、クレジッドカード登録不要で活用できる新しいユーザーアカウントタイプ「IBM Cloudライト・アカウント」を、11月1日から開始すると発表した。ユーザーは登録することで、IBM WatsonやIoTなどの25種類のサービスとAPIを使用できる。
従来、IBM Cloudサービスではアカウント開設後、30日間の無償トライアルを提供していたが、IBM Cloudのサービスを評価するには、長い試用期間が必要とされていた。加えて、使用量を気にすること、クレジットカード情報の登録などの手間を省くため、新たなユーザーアカウントタイプを提供する。
IBM Cloudライト・アカウントでは、256MBのCloud Foundryメモリ、6つのIBM Watson APIを含む25種類のIBM CloudサービスやAPI、サービスやAPIをまとめた全カタログの閲覧、1つのシステム環境(インスタンス)などを利用できる。なお、ユーザーは必要な時点でCloud Liteプランから有料プランへ移行し、IBMクラウドが提供する環境をすべて利用することが可能。
また、IBM Watson API、データベースおよびデータ分析、IoTや既存システムとの連携など、企業利用を想定したサービスとAPIを利用できる。
具体的には、IBM Watson APIとして「Conversation」「Discovery」「Language Translator」「Natural Language Understanding」「Personality Insights」「Tone Analyzer」、データ&分析では「Apache Spark」「Cloudant NoSQL DB」「Data Science Experience」「Streaming Analytics」。
そのほか「Activity Tracker」「Availability Monitoring」「Continuous Delivery」「Log Analysis」「Internet of Things Platform」「Kubernetes Cluster」「Container Registry」「Object Storage」「API Connect」「App Connect」「Push Notifications」「Internet of Things Platform Starter」「Node.js Cloudant DB Web Starter」「Python Flask」「Ruby Sinatra」も利用できる。
同社は、新アカウントタイプの導入を通じて、IBM Watson APIやデータベース、データ分析基盤を統合して提供するIBM Cloudをさらに使いやすくし、既存のシステムでAIを試行したい企業や、AIを活用して次世代アプリの開発を目指すデベロッパーを支援するとしている。