島津製作所は、7月にシンガポール国立大学(NUS)と締結した包括共同研究契約の一環で、環境センサ技術の実用化に向けた共同研究開発を開始すると発表した。

包括共同研究契約は、NUSが有する先進的な基礎研究技術や発明力に島津製作所のエンジニアリング設計技術やアプリケーション開発力を組み合わせることで技術シーズを実用化することを目的とするもの。

同契約におけるテーマの1つとして、同社のシンガポール子会社であるSHIMADZU ASIA PACIFIC(SAP)は、河川や湖など淡水中のリンや窒素をppb(part per billion)レベルで検出するための環境センサ技術の開発にNUS環境研究所と共同で取り組むという。また、島津製作所が2017年内にSAPで開設予定の「イノベーションセンター」を共同研究の拠点とし、同社の技術者や設計担当者、製品企画担当者も随時携わりながら試作機の開発を進めるなど、製品化および実用化を念頭に置いていくという。

なお、2019年6月30日までの研究期間で、両者は合計約150万シンガポールドルの投資を計画しているとのことだ。