NTTデータは10月23日、LeapMindの第三者割当による株式を取得し、ディープラーニングを活用したビジネスの拡大に向けた資本業務提携を行うことで同20日に合意したと発表した。

近年、スマートファクトリー、デジタルマーケティング、与信管理などさまざまな場面においてディープラーニング技術活用が進み、製造、流通、金融、ユーティリティーなどの分野における活用領域は今後も拡大することが想定されている。

一方で、ディープラーニング技術を活用するには、クラウド/GPUなどの大きなコンピューティングリソースや高電力が必要であり、現状においては扱いやすい技術ではなく、特にIoT技術の高度化に伴い、大量かつリアルタイムな情報を取得し、活用していくためにクラウド上ではなく、エッジサイドでのAI技術活用のニーズが高まっている。そのため、省電力化や計算処理の効率化、計算処理装置自体のコンパクト化は重要な課題となっているという。

NTTデータは、ビジネス課題の分析経験豊富なデータサイエンティストを多く抱え、AIやアナリティクスの活用から、データ連携・蓄積・分析基盤の構築、運用までトータルで顧客にAI・IoTソリューションを提供している。

また、LeapMindはディープラーニングのモデルを圧縮し、FPGAやCPUのような小さなコンピューティング環境でもディープラーニングの効果を最大化させる独自アルゴリズムの技術を保有している。

今後、NTTデータの組込み系ソフトウェアの開発力と、LeapMindのディープラーニングの圧縮技術、ハードウェア実装の強みを生かし、サーバサイドだけでなくエッジサイドでのAIソリューション提供力も強化していく。

資本業務提携を通じ、顧客や社会への新たな価値提供とAIビジネスの拡大を推進し、2020年までにAIおよびIoT領域において、売り上げを500億円規模に拡大することを目指す。