日立製作所は10月23日、AI(人工知能)を活用してデータを解析して自動的に最適な生産計画を立案する「Hitachi AI Technology/計画最適化サービス」を10月24日から提供開始すると発表した。
同サービスは、鉄道の運行管理などで実績のある数理最適化技術とAIを連携した同社独自の制約プログラミングを適用して、最適解の高速抽出のほか、熟練者による生産計画を再現可能とするもの。
具体的には、設備や納期、コストといった複雑な制約条件に加え、膨大な熟練者の計画履歴から機械学習を使って熟練者独自の計画パターンを抽出・組み合わせて解析し、最適な生産計画を導き出す。
従来にない新しい価値や発想を生み出す独自のデザインアプローチの手法やプロセスを活用して、より踏み込んだシステム設計を行う点も同サービスの特徴。
専門チームによる熟練者を含めた現場への調査やインタビューを徹底的に行い、計画立案に関する一連の業務を深く理解するとともに、日立のデータ・アナリティクス・マイスターの解析する製造現場の様々なデータをかけ合わせ、熟練者のノウハウをシステムへ組み込む。
同サービスは、新日鉄住金との共同実証に適用されており、実証で熟練者の生産計画の一部について再現性を確認できたため、2018年2月より、本格的な実証環境を整備する予定だという。
今後、日々の熟練者の生産計画と同サービスにより算出した生産計画を比較・検証する段階に移行する。