インフォマティカは10月20日、記者説明会を開催し、エンドツーエンドのエンタープライズ向けクラウドデータ管理を行うIntegration Platform as a Service (iPaaS)ソリューション「Informatica Intelligent Cloud Service(IICS)」を発表した。日本語版は2018年1月から提供開始する。
IICSは同社のアプリケーションとデータ統合iPaaS機能に、エンタープライズクラスのデータ統合、API管理、アプリケーション統合、データ品質およびガバナンス、マスターデータ管理、データセキュリティなど、クラウド向けに再構築されたエンドツーエンドのクラウドデータ管理を追加したもの。「Informatica Intelligent Data Platform」を基盤とし、現代のクラウド環境に合わせてフロントエンドおよびバックエンドのエクスペリエンスを再構築する。
同プラットフォームは「Informatica Integration Cloud」「Informatica Data Quality and Governance Cloud」「Informatica Master Data Management Cloud」などのクラウドサービスから構成されている。「Informatica Integration Cloud」では、従来のiPaaSの定義を拡張し、「Cloud Integration Hub」や「Cloud B2B」をはじめとした機能を提供する。「Informatica Data Quality and Governance Cloud」では、あらゆるクラウドのプロジェクトや取り組みに対して、データ品質機能とガバナンスの基盤を提供。そして、「Informatica Master Data Management Cloud」ではあらゆる形式のマスターデータに対し、ひとつのデータソースにて、総合的かつ正確な単一のビューを提供する。これらは、ひとつひとつを切り分けて購入できるので、いくつかを組み合わせて購入することも可能だという。
同ソリューションでは、エンタープライズ向け統一メタデータインテリジェンス「CLAIREエンジン」によって、次世代のユーザーエクスペリエンスを実現。これについて米国インフォマティカ クラウド、ビッグデータおよびデータ統合 シニア・バイス・プレジデント 兼 ジェネラルマネージャーのローネン・シュワルツ氏は「自律型の統合システムとして、新しいファイルやアプリケーションが導入された際は、すぐにそれらが何であるか認識し、CLAIREがそのデータをどのように活用すべきかというガイダンスを提供する」と説明した。
また、クラウドのどこで起動してもまったく同じように動作する共通のサービス(ユーザー認証、ワークフローの作成、資産管理、検索、タグ付けなど)を提供する「マイクロサービスアーキテクチャ」によって、ユーザーごとにパーソナライズ化されたホームページ表示や、オープンAPIとしてさまざまなサービスへ接続することができるという。
さらに、ローネン・シュワルツ氏は「開発を加速化させるための仕組みも提供している。すでに定義されたベストプラクティスを包含しているので、それをすぐに活用することもできる」と、補足した。
なお、同プラットフォームは「AICPA SOC 2 Type 2およびSOC 3認証」「外部監査によるHIPAAコンプライアンス」「ISO 27000に準拠した情報セキュリティ管理システムと、EU-US Privacy Shieldおよびコンプライアンスセキュリティプログラム」などの認証を取得している。