Coltテクノロジーサービスは10月19日、都内で記者会見を開き、国内でSDN(Software Defined Network)をベースとしたオンデマンドサービスの提供開始を発表した。新サービスの提供は1月からスタートしたアジアにおける大規模投資計画の一環となり、企業は広帯域アプリケーション利用における追加の帯域要求に対応する。
新サービスにより、従来のサービスデリバリープロセスを介することなく、ポータルを利用してSDN、NFV、クラウドサービス向けに適したオフィスビルやデータセンター(DC)を結ぶ100Gpbs対応ネットワーク「Colt IQ Network」でイーサネット接続サービスをリアルタイムに利用することが可能となり、利用帯域も自由かつ即時に増減速ができるという。
また、1時間単位の従量制料金プランや従来の契約期間に応じた固定料金など、料金プランの選択を可能としている。
新サービスの説明を行ったColtテクノロジーサービス 執行役員 アジアプロダクトマネジメント部長 アジアテクノロジー本部長の星野真人氏は、「クラウドへの接続により、年々データ量は大幅な増加が見込まれているが、ネットワークの制限によりパフォーマンスに支障を来たしている。そのため、われわれではSDNを活用し、ユーザー自身が直接コントロール可能なオンデマンドサービスを提供する」と、説明した。
新サービスは、グローバルにおいてDC間トラフィックは800以上のオンネットデータセンターやオンネットキャリア・ホテルへの接続でき、DC、ユーザー間トラフィックでは2万4000以上のオンネットビルに接続を可能としている。そのほか、Amazon Web ServicesやMicrosoft Azure、Google Cloud Platformなど、複数のクラウド環境への同時接続もできるという。
また、プランとしては12/24/36カ月の有期契約に加え、最低契約期間なしで1時間ごとの帯域料金を調整し、帯域の増減を柔軟に変更することを可能としている。
さらに、名古屋ではグローバルで50カ所目のメトロエリアネットワークを開通し、Colt IQ Networkはオプティカルおよび、イーサネットアーキテクチャで構成され、名古屋の大部分の商業ビルをカバーするという。現在、名古屋を含め東京、シドニー、ニューヨーク、ロンドン、フランクフルト、パリなど、世界28カ国200都市がColt IQ Networkに接続されており、エンド・ツー・エンドでサービスを提供する。
Coltテクノロジーサービス 代表取締役社長の日置健二氏は「企業ニーズに対応するため、2017年からの3年間で5億ユーロ(円換算で約650億円)の投資を計画している。2017年度のアジアにおける主な投資は日本、シンガポール、香港の3カ所となる。日本では東京、大阪のカバレッジを1.5倍に拡大しており、東京-大阪間を接続するバックボーンネットワークを新設により2倍に増強し、冗長性を確保したほか、名古屋においてメトロエリアネットワークの提供を開始した。今後、国内における帯域の柔軟性を高めるためオンデマンドサービスを開始する」と、意気込みを述べていた。