ヤフーは10月18日、同22日に投開票を迎える第48回衆議院議員総選挙(衆院選)の立候補者の情報などを、画面読み上げソフトを使用して取得できる視覚障がい者向け選挙情報サイト「Yahoo! JAPAN 聞こえる選挙」を公開した。この取り組みは、2017年7月の東京都議会議員選挙に続いて2回目となり、国政選挙では初めての実施となる。
同サイトでは、衆院選の立候補者のプロフィールをはじめ、東京都小選挙区の立候補者の政策、各政党のマニフェスト、開票結果を掲載。画面読み上げソフトを使った際に、操作しやすく、情報が伝わりやすい構成にしたほか、視覚障がい者の方がアクセスしやすいよう「Yahoo!検索」で「聞こえる選挙」と検索すると、検索結果の上部に同サイトへのリンクを表示する。
また、視覚障がい者の方が普段どのような音声で情報を取得しているかを疑似体験できるように、同サイトの「聞こえる選挙とは」のメニュー内にある「このサイトはどう使われるのか」から実際にソフトを使用して画面を読み上げた時の音声例を聞くことを可能としている。
現在、視覚障がい者の方の91.7%がインターネットを利用しており、大半が音声による画面読み上げソフトを使用して情報を取得している。しかし、選挙情報において重要な選挙公報は紙の選挙公報をそのまま画像化したPDFファイルを掲載することが求められている。
画像化したPDFファイルは、画面読み上げソフトで読み上げることができず、全国に10万人以上いる視覚障がい1級者はインターネット上の選挙公報から情報を取得することが難しいという課題があるという。
同社は同サイトを通じて、視覚障がい者が選挙情報を収集しやすい環境づくりの一助となることを目指しており、今後はこの課題を解決していくため、行政機関などの関係各所に対して、同サイトの利用結果や反響などを交えた提案、協議を進めていく考えだ。