DragonFly BSDプロジェクトは10月16日(米国時間)、「DragonFlyBSD: release50」において、DragonFly BSDの最新版となる「DragonFly BSD 5.0」の公開を伝えた。x86_64版が提供されている。
DragonFly BSD 5.0の主な注目点は次のとおり。
- 初めてブート可能なHAMMER2を導入。まだ実験段階と位置づけられており、プロダクションユースでは使わないようにとされている。ブートローダはUFSとHAMMER2の双方に対応しており、UFSとHAMMER2の双方が存在する場合にはUFSの/bootを優先的に利用する。導入されたバージョンのHAMMER2ではライブ重複排除、圧縮、高速リカバリ、スナップショットなどの機能をサポート。マルチボリュームやクラスタリングのサポートは今後の開発課題とされている
- ipfwを大幅に改善に飛躍的に性能を向上(pfおよびipfw3に関しても利用可能)
- i915ドライバをLinux 4.7.10相当へアップデート
- ハイブリッドグラフィックシステムでIntelビデオチップセットの切り替えが可能なvga_switcheroo(4)モジュールを導入
- Intel/NVIDIA MacBookおよびIntel/Radeon MacBookにおけるビデオチップ切り替え機能に対応したapple_gmuxドライバを導入
- シングルマシンにおいて90万プロセス以上をサポート
ベースコンパイラとしてgcc 4.7ではなく、clangを利用するフレームワークが導入されているが、まだ完成していないとして切り替えは実施されていない。clangはパッケージとしてインストールできるようになっており、clangを使いたい場合はパッケージなどからインストールして利用すればよい。実験的ながらもHAMMER2からブート可能になった点が特に注目される。