静岡県藤枝市とソフトバンクは10月16日、2016年6月に締結した包括連携協定に基づき、同社が市内に敷設したLPWA(Low Power Wide Area)ネットワークを活用した「藤枝市小1児童登下校お知らせサービス実証実験」を市内の一部小学校で先行して開始した。
今回の実証実験では同社が市内広域に敷設したLPWAゲートウェイと、市内の小学校の昇降口付近に設置したBLE(Bluetooth Low Energy)ゲートウェイを活用。これにより、小学1年生に配布したトラッカーデバイスがGPSによる位置情報や昇降口の通過情報を検知して、保護者のスマートフォンなどのブラウザアプリ上に位置を表示したり、保護者へ通知したりする。トラッカーデバイスのボタンを押すと、事前に登録されたメールアドレスにお知らせ通知が届く機能も搭載している。
従来、同様のサービスは3Gや4Gの通信ネットワークを利用することが多く、通信トラフィックや電池に対する負担が大きいという課題があったという。今回、同社が市内広域に敷設したLPWAネットワークと、ピンポイントでリアルタイムな測位を得意とするBLEネットワークの長所を生かしたハイブリッド型デバイス、そしてソフトバンクのIoTプラットフォームを活用することにより、省電力で広域な通信が可能になる。
同市では、藤枝市立青島小学校の1年生を対象に先行開始し、2018年1月から市立小学校全17校に拡大する予定。