ミズノは、耳たぶに装着する脈拍計「MiKuHa(ミクハ)」の開発を進め、プロトタイプを完成させたことを発表した。
近年、スポーツ施設や医療施設、建設、製造業などの作業現場において、運動量や体調管理の把握の観点から、データ活用の重要性が高まっているという。同製品は、センサーの装着箇所を耳たぶにすることで、運動時の不快感の低減と、高精度な計測を実現。独自のアルゴリズムにより運動時の振動によるノイズを除去、センサー部を耳たぶ接触面のみに設けることにより脈の検出に影響を及ぼす太陽光の影響を低くすることで、腕時計タイプに比較して屋内外問わず高精度なデータを計測可能としている。
また、複数人のデータを同時に処理でき、スマートフォン1台につき最大6名まで接続可能。7人以上のデータを扱う場合、ラピスセミコンダクタの無線モジュールと連携することにより、遠隔での計測や、環境センサー・医療機器など様々なIoTデバイスとの連携が行える。
取得した脈拍データは、専用アプリケーションと連携させてクラウド上で管理し、運動の成果やコンディショニングに活用することができる。収集したデータはPCやスマートフォンを用いて一元管理を行うことができ、青栁幸利博士が提唱する運動強度と病気の予防の関係も確認可能という。
今後、これらの専用機器類は、スポーツ施設、大学研究機関、医療機関などでの実証テストを行い、2018年春の販売に向け、さらなる研究開発を進める。また、全国に800か所以上で管理・運営しているスポーツ施設でもデータを収集し、利用者のニーズに沿ったプログラム提案に活用する。
なお、想定販売価格は3万円台(税抜)を予定している。