デジタルガレージ(DG)、カカクコム、クレディセゾンの3社が運営する研究開発組織「DG Lab」は10月10日、ビットコインに用いられているブロックチェーン上で独自仮想通貨を発行できる決済システムに向けた汎用フレームワーク「DG Lab DVEP (Digital Value Exchange Platform)」を開発したことを発表した。
DG LabはフィールドにおけるDG Lab DVEPの技術検証を進めており、第1弾として、アイリッジが飛騨信用組合と開発を進める電子地域通貨「さるぼぼコイン」向けにDG Lab DVEPを提供した。さるぼぼコインの実証実験は2017年8月に完了しており、DG Lab DVEPが問題なく動作することを確認している。
今回開発したDG Lab DVEPは、 ブロックチェーン技術のコア技術者を多数擁しているBlockstream社のオープンプラットフォーム技術を利用して開発された。具体的には、Blockstream社が提供するビットコインを基軸としたブロックチェーン技術であるElementsを基盤技術として採用しており、その最新機能である「Confidential Assets」を適用している。
DG Labは今後DG Lab DVEPを、ビットコインのブロックチェーンに基づく信頼性の高い「デジタル価値の交換プラットフォーム」として、独自の地域通貨や仮想通貨、ポイントを発行する事業者に順次提供していく予定。また、DGがクレディセゾンなどと開発を進めている、各種ポイントや仮想通貨などのリアルタイム交換が可能なサービスや、仮想通貨間の交換を可能にするサービスなどにも応用する予定だ。
なお、Blockstream社には、DGの全額出資子会社で投資・育成事業を手がけるDGIおよび、DGと大和証券グループ本社が合弁で設立したDG Daiwa Venturesが運営する「DG Lab Fund」が出資している。