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日本のAIベンチャー企業であるグリッドは10日、同社のAI開発フレームワーク「ReNome(リノーム)」に新機能"トポロジカルデータアナリシス"(Topological data analysis/TDA)を追加、「ReNom TDA」の提供を開始したことを発表した。新機能が追加されたフレームワークはGitHubでReNome 2.2.0として公開されており、Catalogページには、ReNom TDAの使い方などもチュートリアル形式で掲載されている。
ReNom TDAは、高次元データを位相の情報を付加した位相空間にマッピングすることで可視化・分析するモジュールで、データの形状の把握、変数同士の関係性の直感的などエンジニアの複雑なデータの把握に役立つほか、顧客データ分析や不正アクセスの可視化などデータプロファイリングに役立つとしている。また、コマンドひとつでWebアプリケーションを起動し、CSVからデータを取り込むだけで手軽に可視化・分析を行えるReNome TDA GUIも搭載している。
同社では、IoTなどで生み出されるデータは非常に複雑な構造をしており、機械学習や深層学習の際にこれらの複雑な構造を理解しながらアプローチしなければ学習がうまく進まない場合があるとReNom TDA提供の背景について述べている。今後はディープラーニングや機械学習のアルゴリズムに学習させるデータセットの切り出し機能、複数の目的変数を並べて可視化させる機能などデータ分析者に使いやすい機能開発を追求していくとしている。