凸版印刷は10月10日、生活家電や計測器、農業用センサーなどのIoT機器のICチップにセキュア情報を書き込むことで高い安全性を実現する、共通鍵暗号方式の仕組みを用いたセキュリティサービスを2017年10月下旬から提供開始することを発表した。同社によると、この仕組みを用いたセキュリティサービスは世界初だという。
同サービスはIoT機器に堅牢なセキュリティ環境を施すことで、データの盗難や改竄、乗っ取りなどを防止できるというもの。具体的には、IoT機器に内蔵されたICチップにセキュア情報を書き込み、IoT機器のデータを暗号化する。この暗号化されたデータはサービス事業者に対して発行する秘密鍵がなければ復元することができないため、IoT機器自体を強固なセキュリティで保護できるようになるという。
今回、暗号化と復号に同一の鍵を用いる「共通鍵暗号方式」でセキュリティ性の高い認証が可能な専用の認証プラットフォームを採用。これにより、従来一般的に用いられてきた、暗号化と復号に異なる鍵を用いる「公開鍵暗号方式」と比較して少ないデータ容量で済むため、従来ネットワーク接続を想定していなかったデータ容量の少ない機器にも導入できる。
また、暗号鍵の生成・登録はネットワークを通じて行えるため、すでに設置済みのIoT機器に対しても導入可能だ。