トレンドマイクロは10月5日、ID/パスワードでのログインが必要なWebサービスの利用者515名を対象に実施したパスワードの利用や管理の実態を調べる「パスワードの利用実態調査 2017」の結果を発表した。
これによると、複数のWebサービスでパスワードを使い回しているユーザーは85.2%であることがわかった。前回2014年の調査時は、93.1%が使い回しをしていると回答しており、前回よりは7.9ポイント下がった。
使い回すパスワードの数については、2014年は「2~3種類を使いまわす」が56.4%を占めていたが、今回は41.4%と15ポイント減少した。一方、「4~5種類を使いまわす」が、2014年の12.0%から17.7%へと5.7ポイント増加しており、使い回すパスワードの数を増やすことにより、リスク低減を試みる傾向があることがうかがえるとしている。
あなたは、ID/パスワードでのログインが求められるWebサービスの利用にあたり、パスワードを使い分けていますか。使い分けている方は、何種類のパスワードを使い分けているかお答えください 資料:トレンドマイクロ |
パスワードを使い回す利用者(n=439)にID/パスワードを使い回す理由を聞いたところ、「異なるパスワードを設定すると忘れてしまう」(69.7%)、「異なるパスワードを考えるのが面倒」(45.3%)と、異なるパスワードを設定することへの課題が浮き彫りになった。
パスワードの管理方法については、「手帳やノートにメモする」が最も多かった(44.7%)。これに、「書いたり、保存せずに覚えておく」(26.4%)、「携帯電話のメモなどに保存する」(19.8%)と続く。
2014年の調査でも同様の結果が出ており、Webサービスのパスワードというデジタル情報の管理に、手書きのメモや、記憶に頼るという、アナログな方法をとるユーザーが依然として、多いことがわかった。