パナソニックは10月2日、頑丈タブレット「タフパッドFZ-M1」をベースに3Dカメラと赤外線サーモグラフィカメラを搭載したセンシングソリューション向け端末を開発したと発表した。
今回開発に至ったのは、「空間採寸ソリューション」「温度センシングソリューション」の2種類。現場で手軽に使える汎用性の高い端末として、2018年春の商品化を予定している。
「空間採寸ソリューション」向け端末は、Intel RealSenseカメラモジュールを採用し、専用アタッチメントに収納されるほか、Intelの3Dカメラ技術「Intel RealSense テクノロジー」を使用。離れたところにある対象物を撮影することで、わずかな時間で3Dスキャンし、対象物までの距離を計測することができる。
これにより、さまざまな立体物や、近づきにくい場所にあるひび割れの長さなどを、素早く正確に計測し、データとして活用することが可能となる。
一方の「温度センシングソリューション」向け端末は、FLIR Systemsの赤外線サーモグラフィカメラモジュールを採用し、専用アタッチメントに収納したもの。離れたところにある対象物を本製品で撮影することで、対象物が発する遠赤外線を測定し、-10℃~450℃の範囲で温度を解析する。
近づきにくい場所や、外観からは発熱がわかりにくい対象の温度を素早く測定し、データとしての活用を実現する。
2種類の開発品ともに、同社製タブレット「タフパッドFZ-M1」をベースにした頑丈設計となっており、3Dカメラやサーモグラフィカメラをアタッチメントに搭載しながらも、150cm耐落下性能と、IP65準拠の防塵・防滴性能を実現。
また、長さの計測を容易にするユーザーインターフェースや、ピクセル単位の詳細温度表示を合わせて開発しており、現場での作業を迅速化することができる。