神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科の教員を中心にした創業メンバー、科学技術アントレプレナーシップ、サンスターの3者は9月26日、共同でバイオ医薬品の開発支援を行う新会社「ViSpot株式会社」を2017年9月29日付けで設立すると発表した。

新会社は、バイオ医薬品の製造工程が、外部から汚染されたウイルスをどの程度除去できる性能を持つかを、第三者として評価するためのウイルスクリアランス試験を受託するもの。現状、ウイルスクリアランス試験を行う主要な受託試験機関のほとんどが海外に所在しているため、バイオ医薬品製造企業には、サンプルを海外に送ったり、開発スタッフを長期にわたって海外に滞在させたりするなどの必要と手間が生じていることを受けて、そうした問題の解決に向けた会社を設立することにしたという。

新会社では、経験豊富なスタッフが顧客ニーズに対応するほか、地理的な利便性、満足できる納期・経済性・安心感のあるサービスなどを提供することを通じて、日本のバイオ医薬品開発の促進ひいてはバイオ医薬品産業の成長に貢献することを目指すとしている。

また今後は、バイオ医薬品の安全性を評価する新技術の導入にも取り組んでいく予定とのことだ。

なお、新会社の概要は以下のとおり。

  • 社名:ViSpot株式会社
  • 設立:2017年9月29日
  • 代表取締役(取締役会議長):森定栄人
  • 代表取締役(社長):小谷知子
  • 資本金:4000万円
  • 出資比率:神戸大学教員および科学技術アントレプレナーシップ他50%、サンスター50%
  • 本社:神戸市灘区六甲台町1-1(神戸市中央区港島南町6丁目3番5号 神戸医療イノベーションセンターに移転予定)
  • 事業内容:ウイルス安全性評価試験(ウイルスクリアランス試験)受託