京セラドキュメントソリューションズは9月25日、2017年6月30日に稼動を開始したばかりの製品の完全自動化生産を可能とした同社玉城工場(三重県度会郡玉城町)第7工場を報道陣に公開した。
玉城工場は主に、プリンタやカラートナーの生産を行っており、中でも第7工場は、カラートナーを充填するコンテナの製造を担当。樹脂成型から、組み立て、トナー充填、梱包までの全工程を完全自動で行っている。
生産工程の中で従来、最も人手を必要としていたのは、コンテナのフタをしめる作業やラベル貼り付けといった部品関係の部分であったという。これまでにもコンテナ生産の一部工程は自動化がなされていたが、新ラインでは、そのすべての工程を自動化。その結果、ラインにおける作業者は、従来10人必要としていたのがラインの管理を担う1人へと削減されたという。
今回の取り組みにより同社は、トナーコンテナ製造のコストダウンを図るとともに、国内生産能力の強化を図るとしている。また、完全自動化により人件費などの変動影響を受けにくい生産体制を構築することが可能になるともしており、それにより、ユーザーにリーズナブルな製品・サービスの提供を行っていくともする。さらに、品質、ラインの稼働状況など工場内のさまざまな情報を見える化することで、その中で収集したデータを自動的にフィードバックするなど、製造業におけるIoTを活用したスマートファクトリーへの取り組みを積極的に進めていくことで、京セラグループのマザープラントとしてのポジションを強化していきたいとした。
なお、第7工場の稼働により玉城工場でのカラートナーコンテナの生産能力は、2020年には現在の2倍以上に拡大される予定だという。