米Microsoftは9月25日(現地時間)、ユーザー企業の未来のビジネスの構想と実現を支援するために、クラウド/AI/Mixed Reality(複合現実)を自社の製品に融合していくと発表した。

これは、米フロリダ州オーランドで開催中の年次ITイベントである「Microsoft Ignite」において発表したもの。

同社は併せて、量子コンピュータが地球上の最も困難な課題の解決に貢献する可能性も示した。

Office 365/Windows 10/Microsoft Azure/Dynamics 365/Microsoft AI といった同社の法人向けビジネス全般にわたる発表を行い、特に、人々と組織が急速に変化する職場環境において成功するための支援、そして、ユーザー企業のビジネス・プロセスの強化と将来に向けたイノベーションの実現のための、データ/AI/ハイブリッド・クラウドのテクノロジの活用にフォーカスを当てた。

また、量子物理学に基づいたスケーラブルなコンピュータを構築するというビジョンに対する12年間の投資の結果、量子コンピュータの利用に最適化した新プログラミング言語及び、この言語のVisual Studioへの密な統合について発表した。

この統合により開発者は、デバッギングやその他サポート、最新のシミュレータが、ローカルでもAzureでも実行可能になるという。

これらのツールは2017年末までに無償で提供開始し、開発者は専用サイトからサインアップすることで、同社の量子コンピューティングのコミュニティに参加できるとのこと。

Microsoft 365に関しては、販売/工場/医療/カスタマー・サービスなど最前線で働く人々及び教職員・児童・生徒・学生の支援を目指す2つのソリューションで拡張する。

加えて、新しいインテリジェントなサーチ機能、Microsoft Teamsを中心とするインテリジェントなコミュニケーションのビジョン、EU一般データ保護規則 (General Data Protection Regulation) への準拠などにより顧客の安全性とコンプライアンスの維持を支援する、セキュリティとIT管理面での強化を実施する。

Dynamics 365については、ビジネス・ユーザーが日々行なっているプロセスの再発明を支援するためとして、重要なエンタープライズのシナリオやアプリケーション、サービスを変革する新たなAIソリューションにより拡張する。

Azureでは、オンプレミスでもクラウドでも一貫したデータ/アプリ/インフラストラクチャを提供するというハイブリッド・クラウドのアプローチにより、新たなレベルの組織の生産性、インテリジェントなデータドリブンの体験、ビジネスの信頼性の強化の実現を推進するとのことだ。