ネットギアジャパンは9月26日、大容量データのバックアップやIPカメラの監視データ保存に適するという、12台の3.5インチSATA HDDを1Uサイズに収容可能なラックマウント型ネットワーク・ストレージである「ReadyNAS 2312」を販売開始した。価格は、ディスクレス・モデルが30万円(税別)、ディスク内蔵モデルが110万円(同)。
新製品は、インテルのCPUであるAtom C3538クアッドコア2.1GHz及びギガビット・イーサネット(GbE)LANを4ポート搭載、同意製品への高速アクセスを可能とすると共に、包括的なデータ保護機能(5レベル・データ・プロテクション)を実現した。
5レベル・データ・プロテクションとは、RAID(HDD単体故障からのデータ保護)、回数無制限に実施可能なスナップショット取得(上書き・破損からのデータ保護)、無償のアンチ・ウィルス・ソフトウェアの搭載(ウィルス感染からのデータ保護)、ビットロット・プロテクション(アクセス頻度の低いバックアップ・データの破損の検知・復旧)、リモート・リプリケート機能(遠隔地バックアップによる災害・盗難によるデータ紛失の回避)の各機能を指す。
RAIDは、0/1/5/6/10/50/60の各レベルに対応。セットアップ時に同社独自という「X-RAIDモード」を選択すると、HDDの台数に基づいて最もデータの保護を行えるRAIDレベルを自動選択する。
同モードでは、必要最小限のHDDの台数から運用を始め、データの増加に合わせてHDDの追加や大容量ドライブへの入れ替えを運用を止めることなく可能としている。
スナップショット機能は、Btrfs(バター・ファイルシステムまたはビーツリー・ファイルシステム)の採用により実装。最短1時間間隔でファイルの変更を記録し続けるという。
また、万一ランサムウェアに感染した場合も、感染前のデータへ容易に復元できるとしている。
共有フォルダ単位での一括復元の他、ファイル単位での復元も可能といい、ユーザーが自身のコンピュータから復元できるよう許可することも可能。
リモート・リプリケーションのイメージ |
レプリケーション機能では、ReadyNAS Replicate(レディ・ナス・レプリケート)及びReadyDR(レディ・ディーアール)により、他拠点のReadyNASへバックアップする。災害や盗難によってReadyNASが使用不可能となっても、データを守るとしている。
また、AES 256bitによるボリュームの暗号化に対応。暗号化したボリュームへアクセスするには暗号を解除するためのキーを格納したUSBメモリーが必要なため、ReadyNASが盗難に遭ってもデータの漏洩を防止できるという。
加えて、無償で利用可能なリモートアクセス機能である「ReadyCLOUD」により、外出先からもReadyNASのデータへ安全にアクセスできるという。同機能は、Windows/macOS X/Android/iOSに対応する。