NTTとトヨタ自動車は9月25日、人の役に立ち、人と共生するパートナーロボットの普及に向けて、NTTグループ各社が保有するAI技術「corevo(コレボ)」と、トヨタが開発を進めているパートナーロボットの1つである生活支援ロボット(Human Support Robot:HSR)を活用して、日常生活のさまざまなシーンにおける行動支援を実現する共同研究を開始したことを発表した。
今回の共同研究は、「corevo」を組み込んだコミュニケーションロボットやHSRなどを中心に、両社が保有する技術やノウハウを組み合わせながら、多様なロボットやその他デバイスを連携させることで、人の行動を先回りしてサポートすることができる技術の開発を推進するということを目指すもの。具体的にはNTTが、さまざまなシーンにおける生活支援ロボット活用に向けた技術課題の抽出を行っていくとしているほか、トヨタが、「落ちたものを拾う」「手の届かない物を取ってくる」「家族や介護者とのコミュニケーション」の3つの基本機能を有するHSRと関連ノウハウ、ならびに技術検証に必要な実験フィールドの提供を行い、HSRの利活用範囲の拡大に向けた受容性・有効性の検証を行うとしている。
なお、今後の予定としては、10月3日より千葉県・幕張メッセにて開催される「CEATEC JAPAN 2017」のNTTブースにサービスプロトタイプの出展が予定されているほか、その後もロボット関連イベントやショールームなどの実フィールドでの実証実験を実施することで、ロボット連携サービスの可能性を探っていくとしているほか、corevoの利用環境の外部公開により、その他のメーカーや大学など研究機関とのコラボレーションを拡大していくことで、人とロボットの共生に必要となる機能の洗い出しと技術開発を推進し、「かしこさ」だけでなく「やさしさ」を備えたパートナーロボットが、日々人に寄り添い、人に働きかけ、人の行動や成長を促す世界の実現を目指すとしている。