凸版印刷は9月22日、セキュリティシステムを手掛ける米Systechと共同で、商品に記載されたバーコードをスマートフォンで撮影するだけで、印刷の微細な差異を見分け、真正品照合が可能な個体認証サービス「UniSecure(ユニ・セキュア)」の日本におけるサービス提供を2018年4月から本格的に開始すると発表した。

UniSecureは、商品バーコードの印刷によるわずかな個体差を商品の真贋判定に用いることができるというサービスだ。

まずは、商品の製造工程にて印刷された商品バーコードを画像データとして解析し、その差異を特徴点情報として登録。消費者が専用のアプリで商品バーコードを撮影すると、その特徴点とクラウドデータベースに保管された特徴点データを照合して、真贋判定を行うことができる。バーコードを各種印刷機やコピー機などで複製しても、その印刷時にまた新たな特徴点となる差異が発生してしまうため、その偽造は極めて困難だという。

サービスの利用イメージ。右上が本物のバーコードで右下がコピー

バーコードの画像解析では特徴点のみを数値データに変換して行うため、照合に必要なデータ量が少なく、大量生産の商品への導入も可能だ。

また、商品に元来記載しているバーコードをそのまま真贋判定に使用でき、データ照合サービスはクラウドで提供するため、導入負荷を軽減できるという。さらに、通常同じ商品には同一のJANコードがつけられるが、同サービスを使えばそれぞれ違う個体として認識できるため、商品のトレーサビリティやキャンペーン応募などへの活用も可能だ。

同サービスの提供において、凸版印刷は商品パッケージや関連印刷物の製造とバーコードの画像取得を行い、システックはバーコードの画像データ解析ならびに照合、判定用アプリケーションの開発・提供を行う。