Microsoftは2017年9月13日(現地時間)、動画から洞察を得るサービス「Video Indexer」の機能を拡張したことを、公式ブログで明らかにした。Video IndexerはMicrosoft Cognitive Serviceの一環として、2017年5月に同社が開催した開発者向けカンファレンス「Build 2017」でプレビュー版を発表し、海外ではコンテンツの収益化と検索を可能したOoyalaなど、いくつかの導入事例がある。新たなVideo Indexerはで、以下のような機能を追加した。

・音声から文字列を抽出するSpeech-to-textでアラビア語(エジプト)のサポート
・Video Indexerプレーヤーでキャプション機能を自動開始可能へ
・ポータルからVideo Indexerで抽出した洞察結果をJSONファイルとしてダウンロード可能に
・Video Indexerプレーヤーの再生速度変更が可能に
・トランスクリプトパネルのインライン編集をサポート
・アクセストークンに基づいたインサイトウィジェット編集機能
・インサイトウィジェットによるキーワードの追加と削除機能
・Video Indexerエンジンによって抽出する注釈情報の表示


また、Video Indexer APIも更新し、インデックス作成終了後に連絡を受け取るcallbackUrlや、既定のプリセットを使用するか、オーディオインデックスのみ実行するか指定するindexingPresetなど、新たなAPIも追加された。

洞察結果をJSONファイルとしてダウンロードできる

Video Indexerプレーヤー上で再生速度の変更が可能になった

この他にも、Azure Logic Appと連携した自動化や、Microsoft Flowの統合、フィードバックに基づいたUIの更新も行われる。Microsoftは今後の目標として、AI(人工知能)アルゴリズムの改善で抽出できるメタデータの増加や、ビデオAI技術の精度向上、メタデータ間の相関を元に可読性を高めた洞察結果などを掲げ、Video Indexerの一般有料提供開始を目指すと述べている。

阿久津良和(Cactus)