電通は9月12日、国内外のゲノム技術に関する知見を集め、ビジネスに活用していく社内外横断組織「Smartcell & Design(スマートセル・アンド・デザイン)」を発足したことを発表した。
これによると、バイオ分野では近年、ゲノム解析・編集の技術革新により、大幅なコスト削減・高速化が実現されているという。医療分野がパーソナルゲノム時代に突入する一方で、食品、衣料、エネルギー、化学原料などをはじめとした医療以外の分野においても、スマートセルの普及に伴い、2030年には工業分野(スマートセルインダストリー)がバイオ産業の約4割を占めるようになるとの予想もある。
同社はこれまでも、ゲノム編集や合成生物学の世界的権威・研究機関とのネットワーキングを通じ、「Smartcell & Designキッズイベント」など多様な取り組みに関わってきた。
さらに今後は、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)など他の先進技術とも親和性の高いスマートセルインダストリーが本格化する社会を見据え、それを先取りし、顧客ニーズに柔軟かつ迅速に対応できる組織を目指したい考えだ。
提供するサービスはコミュニケーション領域にとどまらず、ビジネス開発のアイデアやソリューションなど多岐にわたる予定。
そのため、メンバーは、ゲノム・スマートセル領域の第一人者のみならず、技術の価値を多様な産業に接続して最大化させることが可能な専門・非専門混合チームで構成しており、オープン・イノベーションのスタンスで、今後も幅広い拡張を見据えて体制を強化していく。