ルネサス エレクトロニクスは9月5日、開発期間の短縮、開発・保守に関わる総所有コストの削減、IoT機器開発時の障壁解消を可能にする、認証済みでメンテナンスと完全サポートが提供されるソフトウェア/ハードウェア・プラットフォームである「Renesas Synergy」プラットフォームの最新アップデートを発表した。
Renesas Synergyは、完全に統合されたソフトウェア、開発環境、スケーラブルなマイクロコントローラファミリで構成されるプラットフォーム。マイクロコントローラを購入すれば、Renesas Synergy Software Package(SSP)に関するその他の追加費用やバックエンド・ロイヤリティは基本的に不要となっている。
今回アップデートした、Renesas Synergy Software Package バージョン1.3.0(以下 SSP v1.3.0)では、エクスプレス・ロジックのNetX Duo向けのNetX Secure Transport Layer Security(TLS)とMessage Queue Telemetry Transport(MQTT)の統合によりセキュリティを強化するとともに、IoT機器での高周波無線(RF)モジュールの追加や交換を簡素化するWi-Fi、LTEセルラー、Bluetooth low energy(BLE)に対応したワイヤレス・アプリケーション・フレームワークの追加により、IoT機器とクラウド間のコネクティビティを拡大できる。
また、「S5D5」「S3A6」「S128」といった3つの新しいマイクロコントローラグループのソフトウェア・サポートに加え、これらマイクロコントローラグループを使用した評価・開発用に、低価格なS5D5/S3A6ターゲット・ボード・キットとS128開発キットを提供する。
さらに、Renesas Synergyマイクロコントローラの複雑な低消費電力モードの使用を容易にするPower Profileアプリケーション・フレームワークを追加しているため、低消費電力管理機能の向上が可能になる。
なお、SSP v1.3.0は、Renesas Synergy Gallery Webサイトからダウンロード可能。S5D5マイクロコントローラグループは、迅速な評価・開発開始を可能にする低価格のTB-S5D5ターゲット・ボード・キットとともに、ルネサスの特約店・取扱店にて入手できる。また、新しいTB-S3A6ターゲット・ボード・キットとS128マイクロコントローラグループ用のDK-S128開発キットも、同特約店や取扱店から入手可能となっている。