組込みシステム技術協会(JASA)は9月6日、11月15日~17日にかけてパシフィコ横浜にて開催される組込み総合技術展「Embedded Technology 2017」およびIoT総合技術展「IoT Technology 2017」(ET/IoT Technology 2017)の開催概要を公開した。
今回の同展示会のテーマは「エッジにあり」ということで、エッジデバイスからさまざまなデータを吸い上げ、集めたデータをどのように流通させるのか、といったものや話題のブロックチェーンとの組み合わせたものといったソリューションまで包括して体験できるものを目指しているという。
そのため、「インダストリー4.0/FA」「次世代モビリティ/コネクテッドカー」「データ流通/センシング」「組み込みAI(人工知能)」の4つを重点キーワードとして掲げており、従来の組み込み技術のハードウェア、ソフトウェアという括りにこだわらず、組込みAI活用」、「スマートセンシング」、「IoT無線技術」、「セーフティ&セキュリティ」といったテーマゾーンを用意するなど、IoTにおけるエッジテクノロジーの見本市としての意味合いを強めたものになるという。
また、今年も併催イベントとして、組み込みエンジニアの登竜門とも言える「ETロボコン チャンピオンシップ大会」が15日~16日にかけて開催されるほか、今年で3回目となる「組込み&AIハッカソン」を約2日間の日程で開催される予定だという。
さらに、約120のセッションを用意したカンファレンスも予定。基調講演/特別講演は「次世代モビリティ」「セキュリティ」「インダストリー4.0」「組み込みAI」「AIの応用」「産業IoT(IIoT)」「データ流通と知財」といったテーマごとに各市場におけるトップメーカーなどの講演が予定されている。その中で注目は、新たなテーマとして加わった「データ流通と知財」で、今回の基調講演では、オムロンが「IoT時代におけるセンシングデータ流通のチャンスと課題」と題して、産業機器から生み出されるデータを流通させることで、起こりうる新市場創出への期待と課題について講演を行うほか、データを流通させるうえで重要となる知財について、ソフトウェア情報センターが「IoT/AI時代で変わる産業分野の知的財産権」と題した講演が行われる予定となっているという。
ET2017実行委員会の山田敏行 委員長は、「この数年のIoTは、クラウド上に、どうデータを上げていくかが話題の中心であったが、エッジデバイスによる差別化も含め、新たな価値を生み出す時代が到来しようとしている。そうした中、どのように日本が強みを出していくのかが1つのテーマとなる」と語っており、その答えを同展において、打ち出していきたいとしていた。
なお、事前登録は10月上旬より公式Webサイトにて受付が開始される予定。展示会入場料は1000円だが、Webサイトでの事前登録もしくは出展企業などから配布される招待券を持参した場合は無料となるため、同展への来場を考えている人は、事前登録を行っておくと良いだろう。