技術創出ベンチャーのTRIARTとトヨタ自動車九州は9月6日、「秘密分散連鎖技術」を応用して機密データの漏洩を容易に防ぐ管理システム「FLEXTHY(フレキシー)」を開発し、運用開始したことを発表した。
FLEXTHYは2017年6月からトヨタ九州の工場内で運用されており、万一、機密データが漏洩しても他者が解読できないように、その機密データには秘密分散措置が講じられているシステム。秘密分散とは、暗号情報を分散させて1つの情報だけでは復号不可能な状態を実現する技術で、利用者はFLEXTHYで管理しているパソコンに限って通常の操作で機密データを利用できるが、その他のパソコンでは利用できなくなるという。
また、FLEXTHYはパソコン本体のUSBデバイス制御、ネットワーク接続制御、特定の操作に対して他の操作をロックして警告する機能などを有するほか、機密データのコピー・移動時に利用履歴を共有することで、この履歴からデータが漏洩した際に判別できるようにシステム化した。
年度中にブロックチェーンを活用した機密情報の流通管理により、データ管理用のサーバを配置しなくても安全な機密データ管理を展開する予定だ。