エヴィクサーは9月5日、エプソンのスマートグラスMOVERIO「BT-350」上で、映画の進行に合わせて自動で字幕を表示させる機能を提供することを発表した。9月9日に劇場公開される『三度目の殺人』から、全国4劇場においてサービスを実施する。

この取り組みは、バリアフリー上映のさらなる普及に向けて映画業界全体で進めてきたもので、バリアフリー上演の支援スマホアプリ「UDCast」の開発・運用を行うPalabra、MOVERIOを販売するエプソン、エヴィクサーの3社が協力して行う。

これまでUDCastでは視覚障害者向け音声ガイドを55作品に対応してきたが、さらに聴覚障害者向けに字幕配信サービスを開始することとなり、その第1弾として9月9日劇場公開作品『三度目の殺人』においてMOVERIO上で映画の字幕を表示させるサービスを実施する。

バリアフリー上映(UDCast方式)イメージ

同機能は、エヴィクサーが開発した音響通信ソリューション「Another Track」を採用しており、映画の音を自動認識してMOVERIOに字幕表示のトリガーを与えるため、電波通信(Wi-Fi、インターネット)設備およびユーザーの視聴中の操作が必要なく、全席どこでもハンズフリーで字幕表示を受けることができる。

今後はMOVERIOと音響通信「Another Track」を用いて、映画館のみならず2020年東京オリンピック・パラリンピックに向け、スタジアムでのスポーツ観戦などでの活用を目指すとしている。

なお、字幕表示が実施される劇場は、立川シネマシティ(東京都立川市)、チネチッタ(神奈川県川崎市)、ミッドランドスクエア シネマ(愛知県名古屋市)、大阪ステーションシティシネマ(大阪府大阪市)の4劇場。