カネカは、結核菌を含む抗酸菌の遺伝子検出キットを極東製薬工業と共同開発したことを発表した。同製品は極東製薬工業が7月に「医薬品医療機器総合機構」(PMDA)へ薬事申請済みで、2018年度の国内販売を予定している。
同製品は、カネカの多項目の遺伝子を簡便・迅速に検出できる核酸クロマト型チップ使用した検査キット。液体培地で培養した濃度の薄い菌体から遺伝子を短時間で検出・増幅しクロマトチ ップで確認できることから、現行の手法に比べて半分以下の期間で、簡便かつ迅速な抗酸菌の同定検査が可能となっている。
結核などの感染症の遺伝子検査・診断に関連する市場は、2016年で約3,800億円と推定されており、今回のような遺伝子検出・判定キットの普及などにより、同市場は 2021年には約6,000億円までに拡大することが予想される。
同社は、遺伝子検出の簡便・迅速化技術を生かし、今後も診断薬・薬品メーカー、医療関係者とともに、感染症領域をはじめとするさまざまな病原菌検査・判定キットのラインナップを増やし、事業を拡大していくとしている。