アルバックは8月31日、新たなドライ真空ポンプシリーズ「LSシリーズ」を開発し、2018年1月より発売することを発表した。

同シリーズは、電子部品やディスプレイ製造などの分野に向けた高速排気と低消費電力の両立をはかったドライ真空ポンプ。従来、低消費電力の真空ポンプは、排気性能が低いため、排気時間が長いという課題があったが、新たに開発したスクリュー型をベースとした独自構造を採用することで、大気圧付近の排気速度を高速化。これにより、一般的な低消費電力型ドライ真空ポンプに比べて大気圧から10Paまでの排気時間を約20%削減できるようになったとする。

また、低消費電力性能としても、独自の低消費電力技術「ECO-SHOCK」を応用することで、0.6kW以下を実現したほか、専用サイレンサを内蔵することで、一般的な低消費電力型ドライ真空ポンプと同等以下の騒音値60dB(A)以下も実現したとしている。

なお、同シリーズは、排気速度別に120/300/600/1200m3/hの4機種をラインアップ。主な市場としては、電子部品のほか、スマートフォンやモバイル関連機器メーカーなどを想定。想定販売価格は150万円からとしており、発売初年度で200台、2019年度で1500台の販売を目指すとしている。

LSシリーズは排気速度の違いによる4機種がラインアップ。左からLS120、LS300、LS600、LS1200(型番の数値がその製品の排気速度を示す)