ヴイエムウェアは8月30日、「VMware Workspace ONE powered by VMware AirWatch」を、多様なエンドポイントプラットフォーム上での統合型のユーザー体験と管理・セキュリティを実現する新技術を発表した。

Workspace ONEは、ID管理機能とAirWatchによる統合エンドポイント管理を統合することで、コンシューマ向け製品のようなシンプルさとエンタープライズクラスのセキュリティを両立させたデジタルワークスペースプラットフォーム。Windowsアプリケーション/デスクトップの仮想化テクノロジー「VMware Horizon」を通じ、Workspace ONEの利用体験と安全性を従来のWindows環境へ広げることを可能としている。

新技術により、ユーザーはWorkspace ONEをシングルソリューションとして利用することで、統合エンドポイント管理(UEM)の実現と、Windows/macOS/Chrome OS/iOS/Androidといったエンドポイントのユーザー体験の統合が可能になるという。

モバイルワーカーには、デバイスの導入時から業務利用までモバイルでの状況と同様の利用体験を提供し、ユーザーが新しいモバイル機器を手にした時、難しい設定などの必要がない初期登録とアプリケーションのセルフサービスにより、数分以内での設定と準備の完了を実現する。

また、従来のPCライフサイクル管理の複雑/高コスト/ミスを起こしやすいといった欠点を減らすことに加え、クラウドを利用することで多様なデバイスをリアルタイムでの隔離や、アップデートを可能とし、セキュリティも強化。

このような利用体験とセキュリティ対策をWindowsやmacOSで利用できるほか、クラウドベースのピア・トゥ・ピア(P2P)によるソフトウェア配布テクノロジーも利用できるため、大規模展開しているPCでの大容量アプリのインストールも可能とし、Chrome/iOS/Android/Windows 10/macOS/Chrome OSに対応するプラットフォームとなる。

「VMware Cloud Foundation」と統合したHorizon 7や、Horizon Appsを搭載した「Dell EMC VDI Complete」では、コンピューティング/ストレージ/ネットワーキング/インフラ管理を統合することでインフラの柔軟性が増すため、インフラコンポーネントの綿密な計画立案や運用時の可視性を必要としないという。

加えて「Horizon Cloud」により、オンプレミスあるいはクラウドが利用できる。同社の「Just in Time Management Platform」(JMP)を利用してWindowsアプリケーション/デスクトップの管理を自動化できるとともに、JMPテクノロジー(Instant Clone、VMware App Volumes、User Environment Manager)の管理コンソールを統合するテクノロジープレビューにより、管理の簡素化を可能としている。

Office 365を導入する際にWorkspace ONEを利用すると、すべてのアプリケーションやデバイス、セキュリティポリシー、データ損失防止(DLP)の管理を可能としている。アドオンで提供する新サービス「VMware Workspace ONE Intelligence」では、詳細情報を包括的に把握し、必要なアクションを自動化することで、迅速な計画立案/セキュリティの強化/エンドユーザー体験の向上を図ることができるという。

さらに、アプリケーションの展開/使用状況/ユーザー体験に関する詳細情報により、IT部門はデジタルワークスペース環境のパフォーマンスやセキュリティの状態を容易に把握できることに加え、VMware Workspace ONE Intelligenceが内蔵するルールエンジンにより、従来は不可能だったリアルタイムでのセキュリティ対策やパフォーマンスの最適化などのアクションの自動化も可能としている。

なお、Workspace ONEのアップデートおよび、Horizon 7 with Cloud Foundation、Dell EMC VDI Complete with Horizon Appsの提供開始は2018年度第3四半期(2018年11月5日まで)を予定している。