キッコーマンおよびキッコーマンソイフーズは8月28日、豆乳を乳酸菌で発酵させた飲料(乳酸発酵豆乳飲料)の整腸効果をヒト試験で確認したと発表した。
同成果について、2017年8月28日~30日に神奈川県藤沢市で開催される第64回 日本食品科学工学会大会で発表しされる。
同研究では、便秘症状を示す20歳から50歳の男女24名を対象に、2週間の観察期間の後、200mlの紙パック入りの飲料を1日1本、2週間毎日摂取することで、被験者の摂取前後の変化を調べた。便通への影響については、排便日誌とアンケート調査により評価を行い、観察期間、および摂取期間終了時に採便し、腸内フローラ有機酸・腐敗産物の解析を行った。
その結果、観察期間中に比べて、乳酸発酵豆乳飲料の摂取期間で、排便量、排便回数、排便日数が有意に増加していることが認められた。また、終了時に実施したアンケートから、被験者が便通改善を自覚していることが判明した。さらに、腸内フローラ(腸内細菌が集まる微生物群集)に占めるビフィズス菌の割合も増加したという。
同研究では、食生活の影響を確認するため、試験期間中は毎日食事調査を行った。その結果、観察期間と接種期間の比較において、被験者の栄養摂取量に有意な変動が認められなかったことから、便通の変化や腸内フローラへの影響は、乳酸発酵豆乳飲料の摂取によるものとしている。こうしたことから、乳酸発酵豆乳飲料の摂取は便通ならびに腸内環境の改善に役立つとしている。