カネカは8月24日、結晶シリコン太陽電池のセル変換効率で、26.63%を180cm2サイズで達成したことを発表した。

同成果は、同社が開発を進めている結晶シリコン太陽電池で得られたものであり、「Nature Energy」にて発表された。また、同社が昨年達成した変換効率などの成果とともに、「Natureasia.com」に掲載された。

ヘテロ接合バックコンタクト型結晶シリコン太陽電池

同社が開発した結晶シリコン太陽電池は、ヘテロ接合技術とバックコンタクト技術を組み合わせたもの。ヘテロ接合技術は、物性の異なる半導体材料を接合する技術で、結晶シリコンとアモルファスシリコンの組み合わせによる欠陥を低減し、電気に変換できる光の波長が異なる材料を組み合わせることで変換効率を向上させることができるとしている。また、バックコンタクト技術は、太陽電池の裏側のみ電極をつくり電気を取り出す技術で、電極を裏面に集約することで、受光面を広くできるため、変換効率を高めることが可能になったという。

なお、同社は、今回の成果を活用した高効率太陽電池の製品の実用化に向け開発を進め、ネット・ゼロ・エネルギーハウスやネット・ゼロ・エネルギービルに貢献するソリューションの提供に注力していきたいとコメントしている。