オンキヨーは、OEM事業において加振器を用いた高品質な音声/音楽再生を可能にする技術やノウハウを活用し、今後AI、IoT対応が進むと予想される家電や住宅用建材などの新規事業分野に向けたソリューションの提案を開始したことを発表した。

スピーカーと加振器の音放射の違い(出所:ニュースリリース※PDF)

音楽再生はスピーカーユニットで再生するのが一般的だが、振動を利用して音を出す「加振器」も用いられる。同社は、音楽再生用の加振器の研究開発にも長年携わっており、これまでゲーム機器や楽器などへの採用実績がある。

一方、昨今では音声認識に対応した製品が注目されており、同社から9月末発売予定のスマートスピーカーをはじめ、家電や車でも音声認識に対応する製品の開発が進められている。

また、浴室で音楽を聴いたり、キッチンで音楽やTV放送を楽しんだり、あるいはインターフォンにおける音声など、住宅内のさまざまな場所で「音」を活用するシーンが増えると予想されており、防水性・気密性が必要な空間や、壁埋め込み、天井埋め込みなど、従来型スピーカーの搭載が外観上難しい環境下でも音を発生させる必要があるとしている。

同社はこうした需要に向け、加振器の開発および加振器取り付け場所におけるあらゆる環境に適した最適化を行う技術やノウハウを活用した、高品質な音声/音楽再生を実現できるソリューションを提案し、家電や住宅産業など新事業分野への事業拡大をはかる構えだ。

開発された加振器ユニット(出所:ニュースリリース※PDF)

なお、同社が開発した加振器ユニットの主なスペックは、外形寸法がW36mm×H21mm×D41mm、総質量66g、定格入力5W、最大入力10W、定格インピーダンス8Ω、最低共振周波数 F0 115Hzとなっている。