セールスフォース・ドットコムは8月8日日、設置・保守などを行うフィールドエンジニアと作業指示者(ディスパッチャー)向けに、フィールドサービスマネジメントを最適化する製品「Field Service Lightning」向けのEinstein AI「Einstein Vision for Field Service」およびAnalytics「Field Service Analytics」を発表した。

同社は今回の新機能によって、一度の訪問で修理を完了できる確率を上げるための支援を行う。

「Einstein Vision for Field Service」は、AIを活用した画像認識機能を提供。企業は学習済みの画像分類を活用したり、自社用に分類をカスタマイズさせたりすることで、用途に特化した画像認識をさまざまなケースに利用することができるという。たとえば食器洗浄機の修理の場合、パーツの外観やシリアルナンバーが似ているために、細心の注意が必要となり、作業が複雑化することがあるが、修理担当者は、バルブの写真を撮影すれば、Einstein Vision for Field Serviceがさまざまな視覚的フィルターを用いて正確な製品タイプを特定するという。

Einstein Vision for Field Serviceは現在パイロット版を提供しており、2018年前半期に一般提供を開始する見込み。

また、機材と在庫管理では、作業に必要な作業要員、機材、トラックなどを適切な場所に配置するためのスケジューリングを支援する。例えば、ケーブルテレビ会社のディスパッチャーは、機材と在庫管理を用いることで、エンジニアを実際に派遣する前に、どのエンジニアが顧客にもっとも近く、またケーブルテレビの設置に必要なケーブルスプリッタ―を在庫所持しているかを特定し、初回訪問時に業務が完了するように手配できるという。

Field Service機材と在庫管理は、Field Service Lightningのライセンスを保有しているユーザー向けに8月8日から一般提供を開始する。価格はEnterprise Edition以上のService Cloudライセンスを保有している1組織あたりに対して18,000円~。

「Field Service Analytics」では、マネージャーが現場ですぐに実行できるインサイトを提供。サービスマネージャーは、すべてのデータを一つのアプリケーションで把握することができるようになった。これにより、例えば、医療機器メーカーのサービスエンジニアは、自社のエンジニアが心電計の導入に手こずっていることをすぐに認識し、シニアレベルのエンジニアによる実地訓練をセットアップすることができるようになるという。

Field Service Analyticsは、Service AnalyticsとField Service Lightningのライセンスを保有しているユーザー向けに8月8日からから一般提供を開始する。