昌栄印刷は8月8日、富士ゼロックスの一意識別技術「Yoctrace(ヨクトレース)」を活用して、5つのデジタルセキュリティサービスを2018年春より開始することを発表した。

Yoctraceとは、物体表面に偶然生成された固有のランダムパターンを識別する技術。画像処理技術を活用し、独自のアルゴリズムにより「真贋判定」や大量のデータから1つの情報を識別する「一意識別」を可能にした。

同技術を活用することで、同社は「仮想通貨や地域通貨における紙媒体や非対面での本人確認に関するサービス」「電子証明書の仕組みで発行される納税証明書・支払い証明書等に関するサービス」「有価証券・証拠証券等の証券類に関するサービス」「ブランドプロテクション用の媒体に関するサービス」「IDカードシステムにおけるID の自動認識技術の簡素化、および、既存技術との組み合わせによる高度な偽変造防止に関するサービス」の5つのセキュリティサービスを提供する。

昌栄印刷が提供するサービス構成

両社は2012年1月より、有価証券、証拠証券などを対象とした既存の金融システム向けの偽造防止サービスや、ブランドプロテクションとして用いられているギャランティーカード、およびIDカードの認証サービスを想定した検討を実施しており、今回、Yoctraceが商用ベースの真贋判定において極めて高い水準にあることを確認したことで、同技術のライセンス提供に至ったという。