The GNU C Library is used as the C library in the GNU systems and most systems with the Linux kernel. |
8月2日(米国時間)、「GNU C Library 2.26 released [LWN.net]」において、GNU C Libraryの最新版となる「GNU C Library 2.26」の公開が伝えられた。GNU C LibraryはGNUシステムやGNU/Linuxシステムで広く使われているCライブラリ。
バージョン2.26における主な機能は次のとおり。
- malloc(3)へスレッド毎キャッシュを追加。特定用途で大幅な性能改善を実現
- Unicode 10.0.0をサポート(文字エンコーディング、文字型情報、音訳テーブルアップデート)
- ハンガリー文字の取り扱い向上
- DNSリゾルバの改善
- GLIBC_TUNABLES環境変数を使ったユーザレベルのチューニング機能をデフォルトで有効化
- 確保したブロックをreallocのようにリサイズする機能を追加(OpenBSDより移植)
- Cプリプロセッサアセンブラ言語からerrno.hの利用を改善
- ia64、powerpc64le、x86-32、x86-64においてmathライブラリがデフォルトで128ビット浮動焦点を利用(ISO/IEC/IEEE 60559:2011 (IEEE 754-2008)、ISO/IEC TS 18661-3:2015)
- 浮動小数点型に関連する新しい関数およびマクロの追加
glibcはLinuxディストリビューションやさまざまなLinux向けアプリケーションで利用されている。