ニプロは8月3日、医療用ゴム栓の安定した供給体制の確立に向け、従来より製造を担当している秋田県の大館工場に加え、新たに、滋賀県草津市のびわこ工場に医療用ゴム栓棟を竣工したと発表した。
同施設では、省力化した設備を導入するとともに、品質、安全面での取り組みとして、生産工程に合わせた製造環境管理区分を設けたという。ゴム栓の最終洗浄では、蒸留して作られた注射用水(WFI)を用いたピュアスチームで殺菌乾燥し、乾燥後の製品は、クリーンルームの環境下で計量・包装するとのこと。また、棟内はコンパクトかつ監査対応を考慮したレイアウト設計により、工場見学にも適した構造だとしている。
同社はびわこ工場を、従来のガラスバイアルやガラスシリンジの製造部門に、新たに医療用ゴム栓製造部門を加えることにより、国内における医薬用包装材料の総合供給基地として位置づけ、製造管理、品質管理に関する基準となるGMPへの対応とユーザーニーズに応えられる高付加価値製品の開発と供給を図るとする。
なお、同施設は10月より稼働開始を予定としている。