東芝は8月3日、同社子会社である東芝メモリの四日市工場で建設が進められている第6製造棟に関し、東芝メモリ単独で第1期分として予定している96層積層プロセスを用いた3次元NAND型フラッシュメモリ(3D NAND)用クリーンルームへの生産設備の導入を行うことを決定したと発表した。

同社はこれまでに、第1期分の生産設備および第2期分の建屋建設投資として、総額約1800億円の投資を2017年度中に実施することを目指し、サンディスクとの間で投資参加に関する協議を進めてきたが、この協議が合意に達しなかったことを受ける形で今回の決定が下されたという。

また、東芝メモリは、第6製造棟初期ラインとして必要な設備の導入および第2期分の建設を単独で行うこととなったことに伴って、今回の第6製造棟に対する投資を当初の想定から150億円上方修正となる約1950億円へと増額することも決定したとする。

なお、これらの生産設備の導入時期は2017年12月を予定しており、これにより、東芝メモリは、データセンター向けエンタープライズSSDやPC向けSSD、スマートフォンなどを中心とした2018年の需要拡大に対応し、事業を拡大していくと説明しているほか、生産における3D NANDの比率を2018年度には90%程度に引き上げることを目指し、継続した投資を適切に行っていくとしている。

東芝のNAND型フラッシュメモリの300mmウェハ (CP+ 2017にて編集部が撮影したもの)