様々なツールが登場し複雑になっていくが、シンプルで使い慣れた概念のバージョンアップはすぐに使いこなせるという点で有益なものだ。シンプルながら秀逸な機能が広く受け入れられる理由でもある。

情報を整理するEvernoteは、ユーザーの声をつぶさにヒアリングし、表(テーブル)の活用に着目した。数々の表計算ソフトをはじめ、縦軸と横軸で情報を分類する古くから親しみのあるこの機能。同社は表作成をより使いやすくすることを開発の主眼においたバージョンアップ(v6.5/v6.6)を行ったことを公式ブログで発表している。

最初に表を作成する時点では、行列がいくつ必要になるかわからない。たしかにそうだ。モバイルで利用する場合など、出先の空間で簡易メモのようにテーブルを作る場合はなおさらだ。新バージョンでは、ワンクリックで行や列を追加し、ドラッグで行や列を移動できる。さらに最優先事項であったというセルの結合も簡単操作で可能になっている。

Evernoteでの表作成インタフェース(同社公式ブログより)

色分けも丁寧な情報整理には欠かせない機能。表から複数セルを選択して着色するという簡単な操作で自分だけの情報カスタマイズが行える。なお、現在Windows版で実装されているこれら機能は近日中にEvernote for Macにも実装される予定だ。